龍太郎一味のご無体な学園生活
熱心に指導してくれる箱。

こんなに熱心な箱は、授業中でも見た事がない。

その熱意に負けたのか。

「え、えと…こう…?」

「まだまだ照れがありますね、もっと大きく腰を動かして!自由に!魂の赴くままに!」

「こ、こうですか?」

「違う!もっとソウルフルに!」

「こう?」

「こう!」

「こうですかっ?」

「そう!そのリズムですっ!はいサタデーナイトフィーバー!」

「そ、それはちょっと…」

「やらないとCMですっ、ハイッ!」

「きゃああっ!やりますっ、やりますからっ」

完全に箱のペースに巻き込まれている七星。

しかしその表情は、戸惑いつつも活き活きしている。

いつも生徒会や教室の中で、校則や人目やモラルを気にして思うままに動けない七星からは、想像もできないような表情だった。

< 38 / 2,031 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop