龍太郎一味のご無体な学園生活

翌日、放課後の天神学園。

「お、愛、今帰りか？」

遅くまで龍娘のもとで橘ブラザーズの次男、拓ちゃんと中国拳法の修行をしていた龍太郎は、校門の所で愛と会う。

「あ、り、龍太郎先輩…お疲れ様です…」

オズオズと挨拶する愛。

このスペシャルバカが学園長と比較的親しい間柄なのは知っているが、いかついし大きいし喧嘩っ早いし、まだちょっと怖かったり。

「どうだ、学園長いねぇけどベソかいてねぇか？」

アルベルトが異世界の方に帰って数日が過ぎた。

これでも龍太郎は色々と愛を気にかけているのだ。

「……心配してくれてるんですか…？」

「む…ま、まぁな…学園長にも頼まれてるしよ」

「学園長先生が…」

気にかけてくれているのはアルベルトも一緒。

自分の小指に結ばれた糸を見つめ、愛は幸せそうに微笑む。