龍太郎一味のご無体な学園生活
その時だった。

「きゃあぁあぁっ!」

背後で轟く悲鳴。

振り向くと。

「!?」

真っ白な体毛の大きな猿が、愛を脇に抱えて電柱のてっぺんにまで跳躍している所だった。

「愛っ!」

叫ぶ龍太郎。

何だあのデカイ猿は。

人外か?

しかしあんな人外、天神学園の生徒にも教師にもいなかった筈。

「おのれだな、臥龍の宿主の小僧は」

電柱のてっぺんから、猿の妖怪…狒々は言う。

「かつて天神の地を震撼させた龍を身の内に宿す者…その力は、おのれ如き小僧には勿体無いわ」

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