龍太郎一味のご無体な学園生活
天麩羅蕎麦が出来上がるまでの3分間の沈黙が、妙に居心地が悪い。

何度も生徒指導室の時計を見ては、こっそり相手の横顔を見つめたりして、視線が合えば慌てて逸らす純情な二人。

「そ、そろそろ3分経ったんじゃねぇか?食おうぜ龍娘先生」

「あ、ああ、そうだなっ」

割り箸を割り、二人は蕎麦を啜る。

「ほ、本当は…」

「ん?」

龍娘の言葉に顔を上げるしまじろう。

「本当は…女の私が年越し蕎麦くらい作って、お前に食わせるべきなのだろうがな…生憎と私は武術一筋で育った可愛げのない女だから…料理は大したものは作れないし、何より日本食などさっぱりだ…」

蕎麦の器を両手で持ったまま、龍娘は俯き加減に苦笑い。

「しまじろうは、私のどこがよかったのだ?」

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