龍太郎一味のご無体な学園生活
踵を踏んだスニーカーをきちんと履くのももどかしく、つんのめりながら走る龍太郎。
中国拳法の修行でランニングには慣れているが、遅刻して走るのはちょっと危機感が違う。
何せ彼は、1年の夏休み、冬休みを全て補習に捧げてようやく2年生に進級した『スペシャルバカ』の異名を持つ男なのだ。
遅刻なんてしてたら、それだけで内申書に響いてしまう。
というか、既に遅刻なのだが。
「やっべぇ、雛菊も小夜も、何で起こしてくれねぇんだよっ!」
言いつつ自分の携帯に目をやる。
小夜からは20回、雛菊からは13回、メールと電話の着信記録が残っていた。
中国拳法の修行でランニングには慣れているが、遅刻して走るのはちょっと危機感が違う。
何せ彼は、1年の夏休み、冬休みを全て補習に捧げてようやく2年生に進級した『スペシャルバカ』の異名を持つ男なのだ。
遅刻なんてしてたら、それだけで内申書に響いてしまう。
というか、既に遅刻なのだが。
「やっべぇ、雛菊も小夜も、何で起こしてくれねぇんだよっ!」
言いつつ自分の携帯に目をやる。
小夜からは20回、雛菊からは13回、メールと電話の着信記録が残っていた。