龍太郎一味のご無体な学園生活

「ぐはっ！」

教室の窓ガラスを蹴破って飛び込んできた白い体毛の大猿に、顔面を蹴り飛ばされて転倒する！

「くひひひっ…姫君はそう簡単には返さぬよ」

歯茎を剥き出しにして、軍勢の頭目・狒々は笑う。

「ってぇ…ここ3階の教室だぜ？窓蹴破って入ってくるかよ普通…」

頬を拭いながら立ち上がる龍太郎。

「流石エテ公だな」

「口を慎めよ小僧」

狒々は俊敏な動きで一気に間合いを詰めると。

「うがっ！」

掬い上げるような下方からの拳で龍太郎の顎を打ち上げる！

「わしは只の猿ではない、狒々…老いて知恵をつけた猿が人外化したものじゃ…臥龍の宿主とはいえ、只の人間の小僧っ子如きが太刀打ちできる相手ではないわ、愚図が」