龍太郎一味のご無体な学園生活
「で、なになにアリスカちん。私んとこ来るなんて珍しいねぇ?」

小さなテーブルにチョンと顎を載せ、視線だけをアリスカに向ける雛菊。

「じ、実はさ…」

少し恥ずかしそうに、アリスカはカップを両手で包み込んだまま言う。

「もうすぐさ、バレンタインじゃない?」

「…………ははぁん…」

雛菊、その一言だけでニヤニヤ笑う。

「啓太君に手作りチョコを渡したいから、私に教えて欲しいんだね?」

「ナンデワカッタノッッッッッ?」

驚愕のあまりカタコトになるアリスカ。

たまに雛菊はド鋭い事があるので困る。

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