春の風 舞い散る桜 奏でる音楽
──コンコン──
「失礼します」
「あ、田島くん!!」
「香坂先生、俺に何か用ですか?」
「田島くんにお願いしたいことがあるのよ。」
「なんすか?」
「黒澤さんにこの辺を案内してあげてほしいの。」
「なんで、俺なんですか?」
「黒澤さんと田島くんって、
家隣でしょ?だからよ。」
先生は笑顔で答える。
「そういうことだから、よろしくね。黒澤さんには、もう言ってあるから。」
先生はそういうと、
どこかへ行ってしまった。
「………めんどくせぇょ…」
俺は、そう呟いて、職員室を出た。