ヤコとYシャツとマサくん
4%の男
「ただいまー」
と言うと、
「おかえりー」
と必ず出迎えてくれる。
どれだけ帰りが遅くなっても、ヤコさんは笑顔で迎えてくれる。
疲れが取れる瞬間だ。
「ご飯にする?それとも私?」
「ん、じゃ、お風呂で」
「あ、そう」
一瞬、殺気を感じたのは気のせいだろうか?
お風呂から出ると、香ばしくて、どこか懐かしい…。
「お、ヤコさんのカレーうどん‼」
「はい、どうぞ」
テーブルに置かれたのは、確かにカレー。
「何日も寝かせたから美味しいと思う。何日も寝かせたから」
「うん、そんな感じだけど…うどんは?」
「ああ、忘れたからキーマカレーにしてみたの」
「キーマカレー?」
「そう、キーマカレー」
そう言うと、ガツガツと食べ始めたヤコさん。
まるで親の仇をとるかのように…。
「どう?キーマカレー?」
「美味いよ」
「わたしのキマカレー美味しい?」
「…うん」