先祖返りな私達
本当は龍爺は、綺麗な標準語を


話ていたのだが。


龍爺は、北海道の方の坂本家の


生き残りで、標準語なのに。


土佐弁がカッコイイだなんて言って、


無理矢理に変な土佐弁を使ってる。


「わしら…明日からやきのぅ…」


ぽつり、と龍爺が呟く。


「何が…??」


分かっているけれど、何となく聞いた。


「いんや、学校、明日からやのぅ…て。」


やっぱり私が想像していた答。


北海道の龍爺がわざわざこっちに


来たのは、田舎の方のここに、


先祖返り専用みたいな小学校、高校が


あるから。まぁその理由で私もここに


いるのだが。


明日から…憂鬱で、仕方ない。


この頃からか。


龍爺がいつも…


私の隣にいるのは。
< 3 / 5 >

この作品をシェア

pagetop