【完結】キスからはじまる恋。
Side大夢
「ねぇ、ちょっと」
自販機で飲み物を買っている時、声をかけられた。
声の主はすぐに分かった。
「彩音?どうした?」
「……話が、あるんだけど」
昨日の返事だとすぐに分かった。
「……ああ」
俺たちは誰もいない中庭で、話をすることにした。
距離をおいて、彩音はオレの隣に座る。
「話って?」
「昨日の、返事……しようと思って」
「……そうか」
オレはたぶん、フラレるだろうと覚悟していた。
ファーストキスを奪った挙句、告白まで邪魔したし。
「……いいよ。付き合ってあげる」
「……分かった。……えっ!?」
「アンタと、付き合ってあげる」
「えっ……。マジで?」
「マジだよ。……あたしのファーストキス、無理矢理奪ったんだからその責任、ちゃんと取ってもらうから」