【完結】キスからはじまる恋。
Kiss8〜仲直りの印〜
「……大夢、ちょっと、いいかな?」
「……彩音?」
突然現れた私を見て、大夢は驚いたようにわたしを見た。
いつまでも逃げていてはダメだと、そう思い、話す決意をした。
「ごめんなさい。急に」
「……どうした?」
「あのね、話しておきたいことがあるの」
「……話しておきたいこと?」
「うん。ちゃんと、話したい」
「……わかった」
大夢もきっと、気まずいことはわかっていたのかもしれない。
それでもちゃんと、向き合っていきたい。
わたしたちは屋上で、話をすることにした。
先に口を開いたのは、わたしからだった。
「大夢、あのね。大夢の気持ちが、知りたい」
「……オレの気持ち?」
「うん。そう」