彼と夕日に恋をした。
想い。
「この傘は…ホラ…」


彼は、言いにくいのか口もごらせながら、照れたようにそっぽを向く。


沈黙が続きすぎて、話題を変えようと思っていたら、彼が口を開いたのだ。


「おまえ…入れようと思っただけだよ」


顔は、見えない。


彼からの私の顔も、見えない。


よかった。ニヤケる自分が気持ち悪がられたら嫌だから。


嬉しい。


嬉しい。


嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい!!!!!!


いますぐにでも飛び跳ねて、踊りたい。


同時に、淡い期待をもつ。


何だろう…??この気持ちは…。


これが、世に言う、


愛なのか…??


恋なのか…??


経験した事もない私にはどれもわからない感情だから。


ただ、彼には、憧れという感情しかないハズなのに。
< 12 / 31 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop