彼と夕日に恋をした。
「あんな、俺はな、おまえにいつも幸せでいて欲しいんや…いつも俺の側でただ笑ってくれてたら、いいねん…。だから、おまえに無茶はしてほしくないんや…」


優しく、まるで子供に言い聞かせるかの様な甘い声。


それだけで鼓膜がとろけそうだった。


お互い、お互いを想い合う気持ちが、先走りすぎたようだった。


そのせいで私は傷つき、


そのせいで彼は心配で怒った。


「約束…護りに来たんやから、な」


「ん。ありがとうな」


頭を撫でていた彼の手は、頬へと滑り落ち親指で涙を拭う。


そして、自然と唇は、重なった。


彼との出会いを、別れを導いた夕日は、優しく私達の永遠の愛を見守る様に眩しく、綺麗に輝きながら私達を包み込んだ。
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