彼と夕日に恋をした。
「ただいまッ!!」


俺は乱暴に玄関の扉を開くと丁度姉貴が。


「あ、アイスあるよ〜」


なんてアイスを食いながらお帰りの一言もなく。


「なぁ!!!親父の傘ないか!!??」


でも俺は、そんな事気にしなくて。


かなり焦りながら聞く。


自分の傘を傘立てに乱暴に突き刺しランドセルも乱暴に置く。


「??そこにあるやろ??」


姉貴の指はまた別にある傘立てをさす。


その先に目をやると、あった。大人傘。


黒くて、デカくて。


俺は、また乱暴に親父の傘を引き抜いて、玄関の扉を開き、乱暴に閉める。


あ、と俺は、思い出してまた玄関の扉を開く。


「アイス、食うなよ!!!」


また、言い終わらないうちに扉がキツクしまる音が聞こえる。


「なんやの、あの子…」


「どうしたん??」


「おかん…あのな、あの子がな」


「好きな子でも迎えに行ったんちゃん??」


「あの子がぁ??…ありえへん」


「今の子は、マセてるからなぁ」
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