純白の君へ
私は彼から色んなことを聞くたび、とても心が温かくなった。
何故だか、彼のことを知れるたびにうれしくなった。
けれども彼は、私がどれだけハナミズキの理由を聞いてもこれだけは絶対に教えてくれなかった。
彼はただ
「…俺は君に気づいてほしい…」
と言うだけだった。私は彼とケータイの電話番号とメールアドレスを交換して、カフェを後にした。
今日は、お店の仕事はないので、すぐに家に帰った。
私は、彼の色んなことを知れた、嬉しい気持ちに浸っていた。
このときの私は…
彼のことを知れただけで何故こんなに嬉しいのか、気づかないふりをしていた。