純白の君へ


私は、クッキーとゼリー、メッセージカードを持ちいつものように、彼が来てくれるのをまっていた。


メッセージカードは今日の朝に思いつき、とてもシンプルではあるけれど


「いつもありがとうございます

紫崎空」

と一言だけ添えた。


そして、彼は今日もお店に来てくれた。いつものように数本のお花買うと、彼は私のほうに歩み寄ってきた。

「いつも、もらってくれてありがとうございます。今日ももらってください…」
と頭をさげハナミズキとアイリスを前に差し出してきた。

私はそっと受けとると彼はまた、ふわっと笑ってくれた。

私も

「いつものお花のお礼です……お礼になるかどうか…」

私がうつ向きながら渡すと、彼はビックリしたように目を丸くさせていたが、しばらくすると

「ありがとうございます。…お礼なんて気にしないでください…大切にたべます。…俺、嬉しすぎて食べれないかも…」

と彼は顔を真っ赤にさせて受け取ってくれた。


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