不遜な蜜月
目が怖い。
威圧的な気がします。
「は、はい・・・・・・」
心に決めた笑顔は、自分でもわかるくらい、引き攣っていた。
コーヒーをデスクに置き、いくつか不在時の業務内容の報告を求められた。
特にこれといった問題も起こらなかったので、報告は簡単に済んだ。
「では、私はこれで・・・・・・」
「美紗とは、偶然会ったんだな?」
「・・・・・・」
やはり、見逃してはくれなかった。
玲奈はゴクリと唾を飲み込み、結婚を知った経緯を詳しく話すことにした。
「・・・・・・なるほど。確かに、結婚を知ったことについて、お前に非はないな」
「そ、そうでしょ?」
安堵したためか、笑顔になってしまう。
「だが、何故香坂に会って、美紗の名前を出したんだ?」
「それは、勢いで・・・・・・」