野獣な執事とワンコお嬢様
ペシッと叩かれた頭。



目が覚めた…。



「勉強しろ、バカなんだから」

「はい…」

「飲んだら行くからな」

「うん」



怒られたよ…。



だけどなんだか今日のヒョウ、優しい気がする。



抱きつきたくなる。



触られたい。



なんだろ、この気持ち…。



化学の時間、初めてヒョウが天才ぶりを発揮。



誰が見てもわからない記号っぽいものとか、理解できない数式を書いて、先生を困らせている。



「こうなるから、あんたの言ってることは間違ってる」

「あの…うん、そうですね…。でもみんな理解できないからさ…」

「これを理解したら、今やってるとこなんか簡単だろうが」

「まぁそうなんだけど…、そこは大ざっぱに…」



全員ぽか~ん。



とにかく、ヒョウは間違いを許せなかったらしい。



妥協しないとこが、かなりヒョウらしいけど。



「言ってる意味わかんないよ、ヒョウ」

「マジかよ…。どうすりゃわかんの?」

「僕たちみたいな凡人にはムリってことだから、大丈夫」

「そうか…」



ジョーくんがヒョウをなだめてて、それがなんだかカワイイ…。



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