野獣な執事とワンコお嬢様
約束を果たしに来た。



忘れてんだろうけど。



「お嬢様のお父上、龍馬様からの命でございます」

「そう…」



昔は、考えるより先に行動していた。



今はそんなにバカじゃない。



割れたカップを片づけてたら、琴音の視線に気がついた。



「シャワーを浴びに行くんでしたね。お召し物をご用意いたしましょうか?」

「いっ、いいっ!!自分でやるから!!」

「ではわたくしは割れたカップを片づけてまいりますので」



カップを持って、廊下に出た。



キッチンに行き、ソレをゴミ箱へ。



「青柳くん」

「はい?」

「今日の夕飯の相談なんだけど。最近お嬢様があんまり食べないんだよ」

「食べないのは元からでは?」

「ほら、お弁当もこんなに残して」

「半分ですか…。では夕飯は卵料理にしてください。お嬢様は卵がお好きですので」

「わかりました。ありがとう、青柳くん」



食わねぇからあんなに痩せてんじゃねぇか。



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