野獣な執事とワンコお嬢様
あたしってとんでもなく大胆なことをしてますよね?



急に恥ずかしくなって、ベッドに潜る。



「出て来い、琴音」

「恥ずかしいからヤダ…」

「夜メシ、食えっか?」

「い、いらない…」

「仕事終わらせて、寝る前に来る」

「うん…」

「言っとくけど、もう今日はお前の前じゃ執事やんねぇからな」



パタンッと閉まったドア。



布団から顔を出して、ホッと胸をなで下ろす。



あたしとヒョウ、両想いなんだね…。



誰かに言いたくて、とりあえず母。



「どうしたの、琴音」

「ママ、あたしね、ヒョウが好きなの!!」

「あ、そう…って!?ヒョウには言ったの?」

「うん!!ヒョウもね、あたしを好きなんだって!!」

「そうね、知らなかったのは琴音くらいだしね」

「え゛っ!?」

「よかったじゃないの。パパにはママから言っとくから。帰った時はちゃんと挨拶しなさいって、伝えといてね」

「うん!!」



知らなかったの…あたしだけ?



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