野獣な執事とワンコお嬢様
逃げられないように肩に腕を回した。



「誰に許可もらってグラビア撮影会やっちゃってんの?」

「か、彼女が撮っていいって言ったんだから…」

「アイツにそんな権限ねぇんだよ。悪いな、世間をちょっとばかりわかってねぇから」

「あっ、撮ってなかった」

「ウソつくと~、お巡りさんに突き出しちゃうけどいい?」

「すみません…」

「データ出しな、エロオヤジ」

「あのコのだけ…け、消すから!!」



バカか。



許すわけねぇだろ。



奪い取ったカメラ。



ちょうどいいとこに、スイカ割りをしてる若者がいる。



「お兄さん、ちょっとだけその棒貸してくれません?一瞬で終わるんで」

「べつにいいけど…」

「ありがとう、すぐ返します」



夏はやっぱりスイカ割りっスね。



俺はやったことねぇけど。



「ど、どうする気だっ!!」

「悪いけど、まだ日本に戻って日が浅いもんで。夏の風物詩っつーの?やってみたかったんだよ」

「や、やめろっ!!」



夏はやっぱりカメラ割り。



< 153 / 500 >

この作品をシェア

pagetop