野獣な執事とワンコお嬢様
しょぼんとしてる琴音は、パラソルの下で膝を抱えて座ってる。



怒りすぎたか?



「オイ、遊ばねぇのか?」

「反省中です…」

「もういいって。お前がバカなのはわかってるしな」

「ごめんね、ヒョウ…」

「今更だな」



琴音は顔を上げず、ただ俯いていた。



近くで遊んでるジョーたちを確認して、飲み物を買いに行った。



かき氷、食うか?



一緒に買ったかき氷を持って、琴音の隣に座る。



「ん」

「飲んでいいの?」

「暑いから飲んどかねぇと、琴音の場合ぶっ倒れる」

「ありがと…か、かき氷…」

「俺の」

「ちょっとちょうだい?ひとくち…」

「それがモノを頼む態度か?」

「ヒョウ様、かき氷が食べたいです!!く、ください…」

「50点。カワイくねぇ」

「ちょうだいよぉ…。ケチ…」



カワイイな、クソ。



ひとくち分を琴音の前に差し出すと、究極の笑顔を見せた後、パクッと食べた。



「冷たぁい!!うまぁ~い」



俺はお前を食いたいんだけど。



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