野獣な執事とワンコお嬢様
全然知らなかった…。



って、あたしはなんで誘拐されたんだろう…。



「ヒョウ…」

「ん?」

「お家に帰る…。疲れた…」

「そうだな。オイ、アゲハ、龍馬様はどこにいる?」



パパは家にいるんだって。



なんだか気が抜けたよぉ~…。



「よかった、ヒョウが無事で…」

「琴音っ!?オイッ!!」



もうダメ…。



後は任せるよ、ヒョウ…。



緊張しすぎてたのか、安心して気が抜けすぎた。



目を覚ますと、自分の部屋のベッドに寝ていた。



ヒョウはどこ…?



起き上がり、裸足のまま部屋を出てリビングへ走った。



「あら、起きたの?」

「ママっ!!ヒョウは!?」

「パパとお話中。青柳、お茶のおかわりいただける?」



なんで!?



パパはなにを考えてあたしを誘拐したの?



「座って話そうよ、琴音」

「なにが目的であんなことしたの?ママも知ってたんでしょ?」

「だってパパが~…」



あたしは怒ってるんだけど。



< 169 / 500 >

この作品をシェア

pagetop