野獣な執事とワンコお嬢様
夕飯の準備ができたら、琴音を呼びに行く。



ノックしても声が聞こえないので、静かにドアを開けた。



「お嬢様…?」



寝てる…。



ベッドの真ん中で、布団もかけずにスヤスヤと…。



もしかして、このまま眠り続けるつもりか?



小さくて細い体にはメシ!!



「お嬢様、起きてください」

「ヤダっ…」

「お食事の用意が整いましたので」

「寝る…」

「そうですか…。口答えってヤツですね?」

「へっ!?」

「お嬢様の小さなお口に、ムリヤリ突っ込まなきゃいけないのは…大変心苦しいのですが、やらせていただきますね」

「心苦しいなんて絶対思ってないでしょっ!?その笑顔が怖いんですけどっ!!」

「なら、ご自分でお召し上がりになりますか?」

「自分で食べる…」

「よかったです。今日は全部食べていただけるのですね」

「ぜっ!?」

「シェフもさぞかしお喜びになると思いますよ」



顔が青ざめてる。



やっぱり琴音のその顔はたまらない…。



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