野獣な執事とワンコお嬢様
酒盛りは丁重にお断りをし、シャワーを浴びて琴音の部屋に急いだ。



静かにドアを開けると、ベッドに座ってる琴音がいて。



「何泣いてんだよ」

「ヒョウがいなかったからっ…」

「寝てから風呂行けって言ったの、琴音だろ」

「起きたもんっ!!」



すげーワガママだな…。



ベッドに座り、琴音を寝かせようと体に触れるとさっきより熱くて。



本当は風邪か?



「琴音、熱計れ」

「ヤダ!!治る!!」

「うるせぇな。このままベッドに沈めるぞ、マジで。聞き分けのねぇ犬はいらねぇんだよ」

「ご、ごめんなさい…」



静かになった琴音の熱は39度。



本格的にヤバい感じだな…。



「しんどくねぇか?」

「熱いだけ…」

「解熱剤持ってくる」

「すぐ来る?」

「すぐ来る」



解熱剤と水を持って琴音の元へ戻ると、目を閉じて寝息。



しんどいんじゃねぇかよ。



寝てるけど起こさなきゃ…。



「琴音、飲んでから寝ろ」

「…………」



ムリヤリ飲ませるか…。



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