野獣な執事とワンコお嬢様
赤い顔、力一杯握った手、苦しそうな声、涙目。



幾度となく夢みたこの瞬間…。



「も…やだっ…痛いっ…」

「やめねぇよ…」

「ヒョウ、動くのヤダっ…」

「わりぃ、すっげー幸せなんだ…」

「えっ…?」

「ははっ…、全然余裕ねぇ、俺。最高だせぇな…。幸せすぎて…止めてやれねぇ」

「わかった。がんばるっ…」



気持ちいいとか、そういうんじゃない。



琴音が好きすぎて、今の状況に頭ん中ぐちゃぐちゃ。



このまま一生こうしてたいと思うくらい。



こんな琴音、誰にも見せたくないし、絶対見せない。



今まで適当に寝てきた女とは比べもんになんない。



格が違うっつーか、全部が満たされる感じ。



初めて味わうこの感情を言葉にするのは、もったいないと思うくらい幸せだ…。



早く終わらせてやらねぇと…。



頭ではわかってても、心がそれを許さなくて。



なんか俺、ぶっ飛びそう…。



相当琴音のことが好きらしい。



そんな琴音は、最終的にはグッタリ。



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