野獣な執事とワンコお嬢様
そりゃあ10年以上も経ってたら変わるだろうけど…。



パリッとしたシャツとか、紅茶を丁寧にいれる仕草とか…。



変わりすぎでしょ…。



「青柳は高校行かないの?」

「手続きがまだ終わっておりませんので」

「へぇ…」

「お嬢様と同じ学校に通う予定でございますよ」

「お願いだから他人のフリしてね…」

「なぜです!?」



普通の高校に通えてるんだから、今更お嬢様風吹かせたくない。



執事がいるなんてわかったら、どんなことになるか…。



「とにかく、他人のフリに徹してよね」

「お嬢様がそうおっしゃるならば」



いつからこんなに丸くなったんだ…。



『オイ、琴音』

『ヒョウ…』

『またイジメられたのかよ。そいつんとこ連れてけ。俺がボッコボコにしてやんよ』

『でも上級生だから…』

『うるせぇな!!さっさと連れてけ!!』



年上にも容赦なくケンカふっかけて、それでも勝っちゃうようなヤツだったのに…。


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