野獣な執事とワンコお嬢様
うっすら目を開けた美琴様に、オヤジのひとこと。



「旦那様に報告してもよろしいんですね?」

「……意地悪」



お、起きあがった…。



なんだ、これ…。



龍馬様に言われたら困ることになるのか?



「旦那様に嫌われますね」

「起きたから!!」

「えぇ、上出来です」



すげー…。



嫌われたくないだけでこんなにすぐに起きるのか…。



「なんでママがいるの?」

「ひとりで寝れないから」

「へっ!?」

「寂しいのイヤだもん」



そんな理由で琴音のベッドで寝てたのか…。



これじゃ、どっちが娘かわかんねぇな…。



「ヒョウ、お嬢様のお支度を」

「はい、お嬢様、バスルームに制服が置いてありますので」



頷いた琴音が着替えに行き、美琴様は自分の部屋に戻った。



本当に困った人だ…。



「ヒョウ…じゃなくて青柳、髪やって?」

「お座りください。どんなスタイルにいたしますか?」

「お団子~!!」



早く迎えにこねぇかな…。



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