野獣な執事とワンコお嬢様
そう願うこと1週間。



日に日に元気がなくなっていく美琴様に、やっと迎えが来た。



「パパ!!」

「琴音は見る度にカワイくなるね。お土産だよ」

「ありがと!!」



久しぶりに会う愛娘の頭を撫で、軽く抱きしめた龍馬様。



お土産のブランドバッグにウキウキの琴音。



そして、涙を目に溜めてる美琴様は、龍馬様に飛びついた。



「反省したのか?」

「ごめんなさい…」

「お前を裏切ることはしないって、結婚した時に誓っているんだ。信じないなら、別れてあげよう」

「ヤダっ…絶対ヤダよ…。疑ってごめんなさいっ」



まるで琴音。



子供っぽい美琴様が、龍馬様の前だとさらに子供っぽい。



「美琴はここに残るつもり?」

「一緒に帰ってもいい…?」

「仕方ないな。次はないよ」

「はい…」



心なしか嬉しそうな龍馬様が来てくれて安心。



コレでいつもの日常にもどれる気がする…。



「帰るの?」

「大変だったかい?琴音」

「ママと過ごせて、楽しかった!!」



俺は疲れた…。



< 338 / 500 >

この作品をシェア

pagetop