野獣な執事とワンコお嬢様
それから、琴音を玄関の外まで見送る。



車が見えなくなったら、俺の時間。



「申し訳ありませんが、後のことをよろしくおねがいします」

「遠慮なさらないでください。青柳さんがいらしてから、私たちも仕事が減ったんですから」

「では、お嬢様のベッドメイクだけしてから…」

「私たちがやりますから。早く着替えて学校に行ってください」

「すみません…」



自分の部屋に急ぎ、制服に着替える。



ネクタイをポケットに突っ込み、取りあえず走る。



裏道があり、結構早く学校につけるので、バイクで学校まで。



無事、遅刻せずに学校に着いたらネクタイを首にかける。



琴音より先に着けるわけだ。



教室に行き、ホッとする。



「おはよう、青柳くん」

「おぉ…」



あれ?



クラスのヤツが話しかけてきた…。



しかも、男。



べつになれ合う気もないけど。



「カッコイイね」

「下心でもあんのか?」

「ナイナイっ!!僕、桜小路 丈一郎。ジョーって呼んで」



馴れ馴れしいな…。



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