野獣な執事とワンコお嬢様
髪を乾かし、部屋に戻ると琴音が本を読んでいた。



「お待たせ」

「ぶぅ~…」

「仕方ねえだろ。マジで汚かったんだから」

「感動の再会じゃなかったぁ~…」

「まぁそう言うな。とりあえず…ヤらしてくんね?」

「は…?」



なんだよ、その冷たい目は。



俺だってこもりっぱなしで解放されたらそんな気分になるじゃねぇかよ。



「絶対ヤダ」

「なんでだよ。いいだろ。歯磨きしたし!!」

「そういう問題じゃないもん!!バカヒョウ!!」



じゃあどうすりゃいい?



マジヤりてぇよ、俺。



「俺、ラボに戻るぞ」

「勝手にしたらいいよ」

「なんなんだよ…」



姫の機嫌を損ねたまま行けるかっての。



あっ、そうだ。



「一緒に行くか?」

「いいの!?」

「他の研究員は休みだから俺と教授しかいねぇし」

「行くっ!!」



機嫌治ったな?



よし、まずは腹ごしらえ。



「ちょっ、ヒョウ…」

「すぐ終わる」

「んっ…」



やる気出てきた~。



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