野獣な執事とワンコお嬢様
コーヒーをくれた教授と、琴音は無駄話中。



俺はさっきの続きにとりかかり、話しなんか聞こえるわけもない。



楽しいな、マジで。



「教授、ちょっと」

「ん?どうした?」

「これ前回のデータと比べて意見くれ」

「あぁ」



疲れたなぁ~。



昨日は徹夜だった気がする。



風呂入って眠くなったのか?



頭が働かねぇかも。



「ヒョウ、オイっ!!」

「1時間…」

「ゆっくり休め」

「いや、1時間で…起こして…」



睡魔に負け、俺の意識はぶっ飛んだ。



声が頭の中に入ってくる…。



「底の知れない男だよ、ヒョウは」

「そうですね」

「まぁ、今回は気まぐれだろうけど。すぐに飽きてしまうよ」

「だけど楽しそうです」

「こんな場所でしか、彼の力は発揮されないから。ヒョウが理解される唯一の場所なのかもね」



そんな風に思ってたのか、教授…。



俺はちゃんと友達もできたぞ。



研究仲間じゃなく、笑って遊ぶ友達。



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