野獣な執事とワンコお嬢様
他にも居場所はちゃんと見つけたから。



大丈夫だ。



「寝てる時に人の話ししてんじゃねぇよ…」

「起きたのか?まだ2時間だぞ」

「1時間って言っただろ」



時間がねぇんだよ。



琴音を置いて来たこと、無駄にしたくねぇの。



その時だった。



「ヒョウっ!!」

「メグ!?」

「帰ったなら言ってよ!!戻ってきてくれたのね~!!」



そう言って抱きつかれ、挨拶とは思えないキス。



琴音が視界に入ってねぇのかよ!!



「やめろ、メグ」

「ごめん、嬉しくてつい」

「琴音、今のは不可抗力っ…」



うわっ…。



泣くかと思えば笑ってやがる…。



「えっ!?お嬢…さん?ヤダ!!ごめんなさいっ…」

「気にしてませんよ。こっちではキスなんて挨拶だし」



こ、怖いんだけど…。



連れてくんじゃなかったな…。



「今日は邪魔になりそうなので帰ります。ヒョウ、迎え呼んでくれる?」

「俺…」

「帰ってくるんでしょ?待ってるからね」



いやいや、帰らないって…。



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