野獣な執事とワンコお嬢様
それはいけないことなの?



他にも知らなきゃダメなの?



「ヒョウ以外なんて…絶対考えられないもん…」

「琴音がいいならいいんだけど。とにかくメシくらい食ってくれる?」

「うん…」



喉を通らないご飯。



四六時中ヒョウのことを考えているあたし。



今日で終わる冬休み…。



学校が始まっても、あたしの隣にヒョウはいないの?



「また泣く…」

「だってっ…」



泣きたくないのに涙があふれるんだもん…。



ヒョウがいないだけで、あたしは本当にダメになる。



「ごちそうさま。あたしもう寝るね…」

「それは全て召し上がってからにしてください、お嬢様」

「ヒョウっ…なんでっ…」

「ただいま戻りました」



ウソみたい…。



ヒョウが…あたしの横に立ってる。



帰ってきてくれたんだ…。



「食べますよね?」

「食べ…る…」

「たいへんよろしい」



嬉しくて、出された料理を全部食べた。



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