野獣な執事とワンコお嬢様
こんな状態のヒョウにバイトがしたいなんて言い出せなくて。



髪も乾かさないままベッドの中。



「濡れてるよ」

「知ってる。おいで、琴音」



ヒョウがいるベッドに近づくと、久しぶりに抱きしめられた。



いつもと違うシャンプーの匂い…。



「最近甘やかしてやってねぇな…」

「疲れてるんでしょ?寝た方が…」

「イヤなわけ?」

「違っ!!」

「久しぶりに拒否か。ほっとくと飼い主の顔も忘れちまうのか?このダメ犬が。躾直し」



久しぶりの黒ヒョウだよぉ~…。



あたしまだお風呂に入ってな…い…。



なんて、言わせてももらえない。



ストレスを吐き出すかのようにあたしをオモチャにする。



ヒョウがこっちに戻ってきてから1年、前より大人っぽくなったよ…。



見とれちゃいそうなくらいキレイ。



カラダもなんだか前より大きくて、包まれるとものすごい安心感。



このままずっと、こうやって抱きしめられてたい…。



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