野獣な執事とワンコお嬢様
なにをしても、両親は反対しない。



勉強さえできればいいって。



小さな頃から習い事ばっかりやってきたから、いろいろ身についてるし。



だから選んだ普通の学校。



家柄が関係なく普通に友達ができるんじゃないかと、期待してやってきたのに…。



自分の下駄箱を開けるとバナナの皮…。



ゴミ箱じゃないから!!



上靴を持って帰ってるから、べつに開けなくたっていいんだけど、生物はさすがに放置できないので、一応確認のために開ける日々…。



あたしはどうやら、同姓に嫌われるタイプらしい。



初めは怯えて、悩んで、苦しんだ。



今はもう諦めてる。



「あっ、有栖川さんだ」

「マジだ。超カワイイ~」



モテることにも、慣れた…。



カワイイとか、美人とか、人形みたいとか。



アホみたいにチヤホヤされて育ってきたわけだから、自覚はあるし。



告られればフルし、妬まれたら気づかないフリをしてる。


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