野獣な執事とワンコお嬢様
タイミングよく、お茶なんか出てこなかったし。



髪を乾かすのが面倒だから、いつも自然乾燥で。



ご飯を残しても、誰にも文句は言われなかった。



ヒョウが来てから、まともに生活してる気がする…。



「では、わからないところがあれば聞いてくださいね」



ヒョウは座らず、あたしとジョーくんが向かい合ってすわる形になった。



わからないとこが多すぎるよ…。



初めからつまづいた。



「意味がわからない…」

「隣、失礼します」



やっと座ったヒョウが、あたしの隣へやってきた。



問題を見て、考え込んでいる。



まさか、わからないとか?


口ほどにもなかったんじゃないの?



「どこで悩んでるの?」

「お嬢様が理解している言葉で、簡単にまとめるにはどうしたらいいかと悩んでおりました」

「バカって言いたいの?」

「とんでもない!!お嬢様は理解力が少し足りないだけですので」

「遠回しに言ってんじゃん!!」



どうせバカですよ~。



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