キープアウト!
亮二がシチューを食べながら言う。


月曜日の夜。
亮二が残業で、あたしの家に寄り道をしていた。

あたしは定時上がりだったし、ご飯を作って待っていた。

このワンルームに彼氏が来る日を誰が想像したことか…。

「はぁ。あんな好奇の目で見られたの初めてだよ!」

「気にしないのが一番だよ、な?」

「うん…」

「オレは、樹里と噂になれて嬉しいよ。それに」

「それに?」

「噂のおかげで、樹里に寄り付く男がいなくなる」

「大丈夫。あたしそういうの全然ないから」
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