キープアウト!
嫌味を言い残して、歩き出そうとした、その時。

足が宙に浮いた。

「亮二、おろしてよ!」

あたしは亮二に抱き抱えられていた。

そのまま、車の中に乗せられてしまった。

車がスタートする。

「たくっ。オレに逆らおうなんて、100年早いんだよ」

「何よそれ! あたし飲んでたのに邪魔したクセに」

「何? オレが他の女と仕事してるのが不愉快でやけ酒でもしたの?」

「……」

半分は当たりだから言い返せない。
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