キープアウト!
「見事にキレイな部屋だな」
亮二が散らかし放題の部屋を見て笑っている。
「嫌なら帰れば?」
「せっかく、入れてもらったのに帰らないよ」
亮二はあぐらをかいて座った。
「てか、なんの用事? 村中さんと楽しそうにご飯食べに行く約束してたくせに」
あたしは亮二と向かい合わせに座った。
「約束? してねーよ」
「嘘、してたじゃないの!」
「してたら、今ここにいないだろ?」
「そうだけど」
「あの子が勝手に、残業手伝うって言ってきたのに、なんで飯おごれってなるのかわからんないし」