キープアウト!

「見事にキレイな部屋だな」

亮二が散らかし放題の部屋を見て笑っている。

「嫌なら帰れば?」

「せっかく、入れてもらったのに帰らないよ」

亮二はあぐらをかいて座った。

「てか、なんの用事? 村中さんと楽しそうにご飯食べに行く約束してたくせに」

あたしは亮二と向かい合わせに座った。

「約束? してねーよ」

「嘘、してたじゃないの!」

「してたら、今ここにいないだろ?」

「そうだけど」

「あの子が勝手に、残業手伝うって言ってきたのに、なんで飯おごれってなるのかわからんないし」
< 195 / 259 >

この作品をシェア

pagetop