キープアウト!
恥ずかしくて、大声になってしまう。

「フルーツいらなかったな」

「貰う。下さい!」

あたしが、フルーツの入った袋を奪った瞬間だった。

ピンポーン…
またチャイムが鳴った。

何なの? 今日は…

近くにいた、佐伯が勝手にドアを開けた。

そこに立っていたのは…

拓也だった―。

狭い玄関に男が二人立っている。

まるで。
浮気がばれたみたいになっている。
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