六角関係



『はなせって!』と言ったつもりだったけど、口から出た言葉はそれと似つかぬ変な音だった。




「うぎゃう…。」




「うぎゃう、じゃないよ!いつ⁈何で⁉」





「は、話すから…。は、はなせって…。」



「あ。ごめん。」




竹内が手をはなすと同時に新鮮な空気が入ってくる。



…助かった。






今、一瞬、三途の川が見えた。





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