六角関係












「あるところに…一人の女の子がいました。女の子は、一年前から好きだった男の子と、付き合うことができて、とっても幸せでした。」





言い終えて、息をつく。






まだ、続きがある…。






「…でも、女の子は…。女の子は、男の子が、あまり楽しそうじゃないのに気付きました。女の子は男の子に幸せになってほしい、と思いました。本当に好きな子と付き合ってほしい、と思いました。」









涙がつう、と落ちた。








「だから…。」








わたしは、竜太郎君の目をまっすぐ見た。






























「別れよう。」







< 281 / 346 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop