六角関係
俺は冷かして来ない奴に助けを求める。


「東野、助けろ。」


「えっ、オレ?」


東野隼人が顔をしかめて聞き返してきた。


「お前しかいないだろ。」


「………。」


東野は無視することに決めたらしい。


薄情な奴。


「あれ…東野君。」


俺の隣で顏を真っ赤にして、黙り込んでいた沙由里が口を開いた。



「東野君も、サッカーやるの?」


「うん、まぁね。」東野は俺の顔を見て付け加えた。「菊地ほど上手くないけど。」


沙由里が微笑んだ。


「竜太郎君…上手なんだ。」


「まあね。」




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