六角関係

隼人side

隼人side



「東野君もサッカーするの?」


合月さんに突然そう聞かれて、オレの頭はパニック状態になった。


「まあね。」


そういうと、少し呼吸が楽になった。


オレは菊地の顔を見て、つけたす。


「菊地ほど上手くないけど。」


合月さんが微笑んだ。


「竜太郎君、上手なんだ。」


「まあね。」


菊地がさらっと、照れる様子もなく言う。


そんな彼を尊敬の目で見る合月さん。


そして合月さんはオレにしか聞こえない声でささやいた。


「今日は…ありがとね。」


「え、何が?」
< 36 / 346 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop