六角関係
そんな私の気持ちが分かったように、沙由里ちゃんは『天使の笑み』を浮かべた。



「私が聞いたの。」



そうか。





でも、喜んでるんだから、よかった…。




そう思いながらも、少し、苦しくなる。




私、もう竜太郎のことは、気にしないって、決めたのに。




ふいに目がうるっ、としてきた。





あわてて沙由里ちゃんに見られないよう、地面を見る。



この前までおちてた葉は、もうない。






少し寒くなってきた。
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