待ちぼうけの恋煩い【完】
―…キーンコーンカーンコーン
朝のHRをつげるチャイムが鳴り響く。
未来が言ってたみたいに本当に転校生が来るのだろうか?
私がそんなことを考えていると、
ガラッ
教室の入り口が勢いよく開いて、担任の真柴先生が入ってくる。
真柴先生は、まだ若い先生で生徒たちからも人気が高い。
『え〜と、もう知ってる奴らもいるかもしれないが、今日このクラスに転校生が来ることになった…じゃあ、入って』
真柴先生の言葉にクラスのみんなが入り口のドアに注目する姿が目にうつる。
そして、次の瞬間、
キャーキャー
と、クラスの女子たちの甲高い悲鳴が聞こえた。