待ちぼうけの恋煩い【完】


『そ、奏ちゃん…ですか…?それはちょっと…』




あはは、と苦笑いを浮かべる私。




さすがにそんな呼び方できるわけがない。





すると、高倉くんは、そんな私にむかって




『…昔は、よく読んでくれたやん、なぁ?』




と、一言。






……昔って…?




私は、その瞬間目を見開いた。





『も、もしかして……本物の奏ちゃん……なの…?』




そう呟きながら。




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