待ちぼうけの恋煩い【完】



『…千春ちゃん、ランドセル、オレンジが良い言ってたやん』




え…?嘘でしょ?




奏ちゃんがそう言った瞬間、私の記憶も徐々に晴れていく。





『…そういえば、そんなこと言ったかも』







『やろ?』






ニッコリ微笑みを浮かべる奏ちゃんに未だに驚きを隠せない私。





…だって…何年前のことだと思ってんの?言った私でさえ忘れてたのに…。





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